【開催レポート】「空想からはじまる好奇心の育て方」トークイベント第二部
- ぐるぐる探究隊

- 7月1日
- 読了時間: 4分
更新日:1 日前
*「ふしぎのタネの育て方」は、2025年11月の岡山編に始まり、オンライン、3月1日の東京編まで、全4回のワークショップでした。さまざまな場で「ふしぎ」をさがし、ものがたりを創作をしてきた総集編としてのトークイベント。第一部のシェアに続き、ショートショート作家の田丸雅智さんとともに、会場とオンラインで参加者を結び、ふりかえる場となりました。



空想は、現実をもっと深く見ることだった
ぐるぐる探究隊が取り組む「ふしぎのタネ」をあつめる活動は、身近なまちを歩き、小さな違和感や気になるもの、を見逃さないで、発見から空想を広げ、ワイワイと語りあうのを楽しむもの。そこから生まれてくるものがたりの創作の場をつくっています。
田丸さんは、そんな活動に関心を寄せていただき、2021年から開催する創作ワークショップに参画していただいています。
トークイベントでは、田丸さんの創作活動を通して、日常の観察や発見につながることを、ぐるぐる探究隊の活動とも絡めながらお話しくださいました。 好奇心が動くとはどんなことなのか、一緒に探っていきました。
まずはじめに田丸さんのプロフィールを紹介していくなかで、気になっていたことが、大学院では工学部で学んでいたのに、作家になったこと。
「自分はものづくりの人間だと思っていた。でも本当は“つくること”が好きだった」
現実の世界で材料を使ってものをつくることも、空想の世界で物語をつくることも、自分の中では同じ「つくる」という営みだったそうです。
そこには田丸さん独特の視点が。たとえば数学の魅力は「正解を追うことではなく、こんな発想を思いついた人がいる」というアイデアそのものへの”驚き”だった。その感覚が、現在の創作にもつながっていると話してくれました。

「知る前」のまっさらな目。
その視点を取り戻すためには…
「空想は何の役に立つのか」という問いへ。
田丸さんによると、「空想とは、世界をもう一度『まっさらな目』で見直すこと。
たとえば水の入ったボトルを「ペットボトル」と知る前のように、「これは何だろう」と眺める視点を取り戻すこと」だと。
とはいえ、知ってしまうと「ペットボトル」という存在があ子低下してしまい、注意がいってしまう。だからこそ、「すぐに検索しない」「すぐに答えを求めない」時間には大きな意味がある。
ぐるぐる探究隊が実践している「最初はググらない」という考え方にも、田丸さんは深く共感を寄せ、「意味を一つに収束させない時間」が創造性を育てると語ってくれました。
日常には無数の「タネ」が転がっていることを知っている人は、それを見つけやすくなる。
特別な能力ではなく、世界の見方を少し変えることが、創造性の入り口になるというメッセージは、参加者に大きな共感を与えていました。

大人も好奇心をうごかせる
そのための「場」の大切さ
後半では、子どもだけでなく大人も好奇心を取り戻せる「場」の大切さについて話が及びました。
思春期になると、人は「人と違うこと」を恥ずかしいと感じ始める。でも否定されず、「いいね」と受け止めてもらえる場があれば、閉じていた好奇心は再び動き始める。
親子が一緒に参加することで、お互いの新しい一面を発見できることも、ぐるぐる探究隊のワークショップの魅力だと話してくださいました。
トークの最後には、会場の参加者からの率直な質問も。成長していく我が子との対話の持ち方、ふだんの学びとの接続について、などなど。好奇心を忘れないで日常を過ごすヒントをみなさんなりに探しているのだなと感じました。
・・・
今回のトークを通して見えてきたのは、「空想」は現実から離れるものではなく、現実をより深く見つめるためのことだということでした。
ふしぎに気づき、問いを持ち、すぐに答えを求めず、対話を重ねる。
その積み重ねが、新しいアイデアや物語を生み、人と人とのつながりを育んでいく。
「ふしぎのタネ」は、そんな創造のはじまりとなる小さなタネなのかもしれません。
それぞれがこの日の田丸さんとの対話を持ち帰り、自分だけの「ふしぎのタネ」を育てるきっかけになっていたらうれしく思います。
会場で、オンラインで、ご参加くださったみなさん そしてゲストの田丸雅智さん、あたたかな時間を本当にありがとうございました。

『空想からはじまる好奇心の育て方』
ゲスト:田丸雅智さん(ショートショート作家)
聞き手:高秀章子
主催:ぐるぐる探究隊
助成:子どもゆめ基金




コメント